
ごきげんよう。青二才と申します。
〇簡単なプロフィール
マグロの赤身が大好きなアラサーの一般男性。不動産テック関連の仕事に約10年間従事。宅建免許持ち。
今までに様々な業態の不動産会社500社以上とお付き合いしてきました。
最近の悩みはアルコール消毒のし過ぎで毎日お手々が酔っ払っていること。
さてさて今回もYahoo!知恵袋にお邪魔してきました。
本当は色んな人から不動産絡みでの相談を受けて解決していく!みたいな社会貢献度の高い活動も行いたいのですが、現状ではまだまだ信頼を得るまで至っておりませんのでね。
しばらくは超有名コンテンツのサイトパワーをお借りしていきたい所存です。

では第二弾の質問に(勝手に)答えていきます!!
今回勝手ながら回答させて頂く質問内容

不動産仲介 専任媒介契約の更新
ある不動産仲介業者(以降A社)と専任媒介契約を結んで来月で3ヶ月経ちます。
凄くよくやってくれたというわけではないけど全然やってくれなかったわけではなく、努力もしたけどその努力が少しから回ってる みたいな感じなので①再契約結ぶか悩んでます。
安心して任せられないという気持ちもあるけど、色々やってくれたのもあるので②更新しないのは申し訳ない気持ちもあり言いにくいです。
③心を鬼にして契約更新しないって言っていいですかね。
「あなたのためにこんなに努力したのに!」とか嫌味言って怒られそうな気もします。 あちらは更新する前提で話をすすめて「来月面談の時に契約書持っていきますね〜」と言ってきて(更新しますとも何も言っていないのに)ますます言いにくいです。
引用:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12255429982?__ysp=5Yqq5Yqb
はい。とてもリアルな内容の質問ですね。内容も簡潔にまとめられていて分かり易いです。
まずは質問者様の状況を簡単に整理しましょう。
質問者様は所有している物件を売却しようと考え、3ヶ月前にとある不動産会社(以降A社と表記)と専任媒介契約を結んだようです。

専任媒介=特定の1社にだけ物件の売却をお願いする契約のことです。
通常は3ヶ月で期間が満了し、継続するかどうかを選択できます。
しかし残念ながらその3か月の期間のうちにA社は買主を見つけることが出来ませんでした。
質問者様の心境まで正確に読み取ることは出来ませんが、一般的に売主は全員「物件を出来るだけ高い金額で、可能な限り早く売りたい」と考えるもの。

やっぱり他の会社に任せた方が良かったのかな・・・?
どの会社が良い条件で売ってくれるかなんて分からないしなあ。
てな具合で時間が経てば経つほど専任媒介契約を結んでいる不動産会社への不安が募ることでしょう。
以降、質問者様の質問を3つの要点に分けて青二才なりの解釈で回答させて頂きます。
ん?元サイトで既にベストアンサーが決まっているんだからわざわざ回答しなくても良くないかって?
ははは。
(専任媒介契約の)再契約結ぶか悩んでます。

質問者様はこれまで任せていたA社に専任媒介契約を継続して任せるか悩んでいますね。
A社はさも当たり前のように更新を迫ってきている様子。

・・ところで、なぜA社は専任媒介契約を更新したがっているのでしょうか?
答えはシンプル。「専任媒介契約は不動産会社にとってかなり魅力的なもの」だからです。
上手く売買契約を成立させれば売主である質問者様からも買主からも仲介手数料が貰える(両手仲介)ため、物件が売れるその時まで売主との専任媒介契約を維持したいと考えるのです。
ここでは割愛しますが、詳細は以下の記事に記載していますので気になる方は是非読んでみて下さい。
➡ここに「両手仲介」の仕組みとして不動産会社目線での「専任媒介を結ぶメリット」を記載しています。
さあ上記の事情を踏まえて質問者様の「再契約を結ぶか悩んでいる」といった相談にお答えします。
結論:A社が物件を売るためにどんな努力をしてくれたのか?をちゃんと聞きましょう。そのうえで何故3ヶ月売れなかったのか?を納得出来るように説明してくれるかどうかで判断した方が良いです。
ちょっと難しい回答になってしまった自覚があります。すみません。
ですがこの質問で気になっているのが「再契約を結ぶか悩んでいる」の前に書いてある繋ぎの文章。
「凄くよくやってくれたというわけではないけど全然やってくれなかったわけではなく、努力もしたけどその努力が少しから回ってる みたいな感じ」
ここです。恐らく質問者様はA社が物件を売るためにどんな努力をしたのかをちゃんと聞いていなかったのか、聞いていたけども内容が複雑で理解出来なかったのではないかと思われます。
重要なのは「物件を売ろうとしてどんな活動をしてくれたのか」「3ヶ月のうちに物件が売れなかった要因分析が出来ているか」の2点だけです。

とは言えA社を評価する基準を設けるのは難しいと思います。
なので僕なりの評価基準をまとめてみました!
★専任媒介契約を結んだ不動産会社が物件を売るために最低限するべき活動★
〇レインズに情報を掲載して他の不動産会社にも買主を見つけてきてもらう(義務)
➡ただし両手仲介をしたいがためにレインズに載せるだけ載せて他社に物件の契約をさせない会社もあるので注意。これは正直見分けられないが、傾向としては大手に多い
〇ホームページやポータルサイト(スーモなど)に物件掲載してWEBで手広く募集を行う
➡物件を掲載していても必要な広告費をケチっている会社だと表示のされ方が他社と比べてショボかったりします。その不動産会社がどんなサイトに掲載しているかを聞いて、実際に公開されているページを確認してみた方が良いです。
〇魅力的な物件図面を作成。場合によってはキレイなチラシを作って物件の近隣エリアにポスティングするなどの泥臭い活動を行う
〇中長期で抱えている顧客に物件を紹介してくれる
〇担当営業マンが物件の魅力・価値を相対的に理解していること
〇SNSを上手に活用して会社の知名度を上げている(会社名のブランディング)
★3ヶ月のうちに物件が売れなかった要因分析が出来ているか★
〇「現在の市況」で買いたい人の需要とマッチしていない
〇売主の売却希望価格が相場と比べて高すぎて問い合わせが入らない
➡不動産会社目線では高く売る事よりも両手仲介で成約させることの方が優先度が高い。そのため売却希望価格を下げる提案をしてくるなら「客観的な相場データも持参しているか」がポイント。
〇時期の問題で買いたい人の絶対数が少ない
➡これまた客観的な統計データを示してくれるかどうかがポイント。
〇現在の市場にライバルとなる物件が多い
➡どんな物件がライバルになっているのか、差別化は出来ているのかなどの分析を聞く
実際にはもっと細かい基準で色々と見るべきポイントもあるかと思いますが、上記の項目を満たしている会社であれば個人的には更新しても良いんじゃないかと考えています。
ぶっちゃけますと仮にA社が一生懸命真摯に活動していたとしても、物件が決まるか決まらないかには運や縁が絡んできます。
よって一定の基準を満たしている不動産会社に任せるならば、どこにお願いしたとしても結果は大きく変わりません。
逆に上記項目を満たしていない会社で専任媒介契約を結んでいるとしたらその分がマイナスです。
契約はスパッと切って他の信頼出来そうな不動産会社を探しましょう!
更新しないのは申し訳ない気持ちもあり言いにくいです。

結論:感情で判断するのは止めましょう。専任媒介契約を結んでいる会社が色々努力をするのは売主のためというよりも自社の利益のためです。
前置きなしで結論から書いてしまいました。すみません。
先ほどの回答は若干不動産会社に寄り添った感じになりましたが、今回は逆です。
専任媒介契約を結んでいる会社は物件を成約させることにより低リスクで大きな収益を得ることが出来ます。
そのぶん専任媒介契約期間に物件を成約させること自体、それなりに高いハードルを超える必要がある訳です。
よって販売するための努力は全て自社の利益に直結するのです。決して質問者様のためにわざわざ親切心だけで努力をする訳ではありません。

不動産会社も自分のために活動しているだけなので、売主が感情で判断するのは非合理的です。
ちゃんと自分の中での判断基準を設けて、その会社の対応に満足できないと判断したなら「更新しない」と伝えることが重要です。
この部分は特に「不動産会社がどうやって収益を上げているか」を理解することが重要ですね。
質問者様の例では「A社が色々やってくれているのは誰のためだろう?」という視点を持ち、それが自社の利益のためだと気付ければ変な感情に左右されずにフラットな目線で判断出来るはずです。
心を鬼にして契約更新しないって言っていいですかね。

先ほどの質問に重複する部分もありますが、こちらにもお答えしていきます。
結論:そもそも心を鬼にする必要がありません。契約更新するもしないも売主の自由です。
結局はここに落ち着きます。
自分の中で不信感が募っていたりどうしても他社に任せてみたいと思っているなら、多分あとで後悔してしまうことになるので更新しなければ良いだけです。
しかし勘違いしてはいけないのは「どの不動産会社に任せるのが正解」という基準はないということ。
なぜなら昔と違って今はインターネット全盛の時代。どこにいても誰でも最新の不動産情報を無料で確認出来る時代だからです。

質問者様が売却をお願いした物件は色々なポータルサイト、ホームページ、SNS等に形を変えて掲載されます。買いたい人に対して適切に情報が公開されている世の中になってきているんです。
なので見るべきは「その会社が自分が希望している条件で、魅力が伝わるような広告を打ち続けてくれていたかどうか」です。
実際に自ら物件の掲載ページを確認することも重要です。お願いしたからといって全てを任せっきりにするのは勿体ないですし、内容が気に入らなければ要望を伝えても良いのです。その際は「どこのサイトに物件を公開しているか」も聞くようにしましょう。
「この物件はバルコニーから見える景色が良いのに、その景観が写真として掲載されていないのはダメですよ!ちゃんと写真に追加してください!」などですね。
売主としての希望をしっかりと伝えたうえで、売れないならその理由を客観的なデータも参考にしてしっかりと説明してくれる。もしA社がそんな対応をしてくれていたなら質問者様のように「安心して任せられない」とは思わないはずですよね。
こういった対応をしてくれる会社こそがプロの不動産会社と言えるでしょう。
この質問に対する最終回答は「多分もう質問者様はA社を信用出来ていないので、専任媒介契約を更新しない方が良いです」「ただしA社がやるべきことを十全に行っていたのであれば、他の会社で契約し直したとしても【タイミング・運・縁】の違いしかないと思います」となります。
今回のまとめ
①(専任媒介契約の)再契約結ぶか悩んでます。
➡その会社から「物件を売ろうとしてどんな活動をしてくれたのか」「3ヶ月のうちに物件が売れなかった要因分析が出来ているか」の2点を聞いてから判断するようにしましょう。
評価基準は自分なりの基準でもOKですが、初めての不動産売却で良く分からない人は記事内で私が記載した評価基準も参考にして頂ければと思います。
②更新しないのは申し訳ない気持ちもあり言いにくいです。
➡感謝や同情といった「その場での感情」を基準に判断するのは止めましょう!
不動産会社は売主のために活動しているわけではなく、自社の利益のために活動しています。
それが結果的に売主のためになっているだけです。なので「色々やってくれているから」ではなく「色々やっているのはそういう契約を結んでいるから」と割り切り、感情で更新するかを決めないようにしましょう。
③心を鬼にして契約更新しないって言っていいですかね。
➡アナタがその会社を信用出来なくなってきているなら更新しなくてOKです。元々そういう契約なんだから心を鬼にする必要すらありません。
ただし「この会社に任せれば必ず希望条件で物件を売却してくれる!」みたいな美味しい話はありません。
インターネット全盛の時代になったことで、良くも悪くも専任媒介契約を結んだ会社が出来る努力は限られています。
よって今任せている会社が精一杯の努力をしてくれていて、物件が成約にならない理由を【自分たちにとって都合が悪い情報であっても】客観的なデータを用いて説明してくれるのであれば、仮に成約に至っていなくても専任媒介契約を更新して良いと私は考えています。

専任媒介契約は不動産会社であればどこでも喉から手が出るほど結びたい契約です。
質問者様はもっと強気に要望を伝えてもOKな立場ですよ。
(※横柄な態度を取ってもOKってことではないです!)
ちなみにA社との契約を切って他社に任せる場合、どこか他の会社を選定して専任媒介契約を結び直すのをオススメします。一般媒介契約を複数の不動産会社と結んで手広く募集してもらうのも手段としてはあるのですが、個人的にはオススメ出来ません。
ここで書くと長くなってしまうので、その理由を知りたい方は是非↑の記事を確認してみて下さい。
「物件を買うこと」は人生で一度経験するかしないかと言われたりもしますが、「物件を売ること」はそれよりもっとレアな経験となります。最初に専任媒介契約を結ぶ会社選びも当然大事ですが、もしその3ヶ月間で成約しなかったとしたらそこまでの対応をきちんと自分なりの基準で評価して、場合によっては契約を更新せず他社に依頼し直す判断力も必要になります。

いま不動産関連で何も悩みがない人であっても、いざその時が来た時に後悔しない選択が出来るよう、不動産会社の考え方や収益の仕組みを知っておくことが重要ですよ。
また読んでやっても良いかなと思う方は是非ブックマークへの登録をお願いします!
では。
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