こんにちは。青二才と申します。
〇簡単なプロフィール
マグロの赤身が大好きなアラサーの一般男性。不動産テック関連の仕事に約10年間従事。宅建士免許保有。
今までに様々な業態の不動産会社500社以上とお付き合いさせて頂きました。
昨今のレモンサワーブームで自宅にいながら美味しいレモンサワーがたくさん飲めるようになって幸せ。
今回の記事では「気になる物件の管理会社を特定する方法」について紹介していこうと考えています。
最近は様々な情報をネットで得られるようになってきていますので、初めて賃貸のお部屋探しを行う方でも簡単に必要情報を検索する事が出来て便利ですよね。
特に不動産会社=ぼったくりのイメージを強く持っている方は
①仲介手数料は0.5ヶ月分までしか払う必要がない
②鍵交換、消臭・消毒代、24時間サポートなどの付帯サービスは断っても良い
③紹介される火災(家財)保険は料金がぼったくりなので、こっちで保険会社を選んでも良い
などと、少しでも無駄にお金を払わないように立ち回りたいと考えているのではないでしょうか?

しかし現状では上記①~③の希望を全て通せる可能性は極めて低いと言わざるを得ません。
ここでは①以外の理由は割愛しますが、結構根深い問題なうえにどこまで行ってもケースバイケースなんですよ。
そこで今回は「今すぐに出来るところから工夫した方が得じゃない?」の理論で別の対策を考えていきましょうという趣旨で進めさせて頂きます。
その対策こそが「仲介会社を挟まずに管理会社で直接契約する」といったものです。
管理会社で直接契約するメリットとは?

オーナーとの距離が近いぶん条件交渉の余地がある。
普通にネットで物件を検索して気になる物件に問い合わせを入れた場合、9割以上の確率で管理会社ではなく仲介会社とやり取りする事となります。
そうなると単純に
お客さん⇒仲介会社⇔管理会社⇔オーナーさん
という構図が出来上がります。
もしもお客さんであるアナタが
「この物件の賃料2,000円下げて下さい!」
などと何か物件の条件について交渉したいとしても、目の前の仲介会社にその権限はありませんし、オーナーさんとも繋がっていません。

(こうなると仲介会社側の俺が取れる選択肢は3つ。)
①管理会社にその旨をダメ元で交渉する
②交渉なんて出来ないとお客さんに伝える
③管理会社に交渉したフリをして実際には交渉しない
よって仲介会社に条件交渉をしても上手く行かない可能性が高くなる訳です。
一方、管理会社に直接問い合わせを入れる事が出来れば
お客さん⇒管理会社⇔オーナーさん
となりますので、当然ですがオーナーさんとの距離も近くなります。
距離が近くなればそれだけこちらの希望条件を伝え易くなります。
(逆に言えばオーナーさんが絶対に拒否するような条件の交渉はその場でキッパリ断ってくれます)
不動産取引についてはケースバイケースな部分もありますので、全てのケースで管理会社と直接やり取りした方が良いとまでは断言出来ませんが、少なくともアナタがネットで見て
「この物件めっちゃ良い!内見して問題なければここに決めたい!」
ってくらい気に入った物件があれば、多くの物件から条件に合う物件を見つけてくれる利点がある「仲介会社」を間に挟む必要はありませんよね。
※ただしその物件を実際に管理会社で紹介して貰ってイマイチだった時には、自社物件以外の紹介は得意でない場合も多々ありますので、
「期間に余裕があればまたネットで他の物件を自力で探す」
「期間に余裕がなければ物件紹介を得意としている仲介会社に頼る」
のも選択肢に入ってくるかと思います。想定通りに行かなかった時に備えて複数のプランを用意しておくのがベストです。
管理会社を特定する方法

①まず物件を選ぶ
効率良く進めていきたいので、まず最初に希望条件に合致する物件を選定して下さい。
見るサイトはスーモでもホームズでもアットホームでも、何でも良いです。
②物件の「取引態様」を確認する
良いなと思う物件を選んだなら、記載されている情報の中から
「取引態様(とりひきたいよう)」という項目を探して下さい。

ここが「専任媒介」「貸主」のいずれかだったらそれで今回の話は終了です。
貸主・・・その不動産会社がオーナーとして所有している物件
専任媒介・・・その不動産会社が管理会社
しかしほとんどのケースでは「仲介」「媒介」などと記載されている事でしょう。
色んなパターンが想定出来るのですが、ここではその不動産会社=仲介会社と仮定して次に進みますね。
③物件名でGoogle検索し直す
一旦ポータルサイトから離れて物件名でGoogle検索してみましょう。
物件名が表示されていない事もありますが、
「住所 賃料 間取りタイプ 築年数 物件種目(賃貸マンションなど」
とかで検索すれば大体出てきますのでご安心下さい。
そうすると検索結果に、さっきまで見ていたサイトとは違うサイトがたくさん表示されるでしょう。
片っ端からそれらのサイトを確認し、同一物件を公開している不動産会社情報を確認して下さい。
ここからは管理会社の特定パターンに応じて④の中で分岐があります。
④-A 「専任媒介」で公開している不動産会社が見つかった
同一物件を「取引態様:専任媒介」で公開している不動産会社が見つかったなら、
そこが物件オーナーとの距離が一番近い不動産会社=管理会社です。
取引態様で答え合わせが出来ているので、そのサイトは他のポータルサイトでもホームページでも構いません。
※一般媒介となっていても「その不動産会社=オーナーとの距離が一番近い」にはなるんですが、更にややこしい話になるので今回は考慮しないで進めます。
④-B 「当社管理物件!」などのコメントを確認出来た
Aと似ていますが、このパターンも分かり易い好例です。

実はAの例では「オーナーから募集を直接任せて貰っているけど、物件の管理はオーナー自身で行っているから厳密には管理会社ではない」という事もあり得ます。

しかしこのBではその物件を公開している不動産会社が自ら「当社管理物件!」とアピールしてくれているので、100%管理会社の特定が可能です。
④-C 物件掲載しているなかで「一番公開件数が少ない会社」に注目する
Cからは推察の領域に入ります。
アナタが気に入ったその物件、公開している不動産会社についてそれぞれ調べてみて下さい。
一番分かり易いのは「ホームページ」を確認することです。
ホームページの物件検索画面で「一番公開件数が少ない不動産会社」が怪しいですから。

ホームページで物件を100件とか1,000件とか掲載している不動産会社は、それだけ「集客すること」に重きを置いている事が分かります。
そういった会社も管理している物件はあるかもしれませんが、自社管理物件だけでそれだけの件数を公開出来るとしたら、よっぽどそのエリアの不動産市場を独占しているような不動産会社でもない限り非現実的です。
また傾向として管理会社は「自社の物件を成約させる事」への意識は高いものの、
「他社の物件まで仲介して売上を稼ぐ」までは考えていないところが多いのです。
もちろんお店に来たお客様に対しては他社物件まで紹介する事もあるでしょうが、広告費と手間を掛けてまで他社物件をネット公開するメリットが薄いわけですよ。
となれば必然的に、管理会社がホームページやポータルサイトに掲載しているのは自社管理物件が中心になりますよね。

しめしめ。ここが管理会社じゃないの~?
そんな風に疑いを持った不動産会社が見つかりましたら、以下の点にも着目してみて下さい。
更に管理会社として特定出来る率が上がります。
【ホームページ】
〇「沿線・駅」等の条件で物件検索をしたら駅ごとに公開されている物件数が少なく、しかも点在している。
⇒仲介メインの会社だと逆に物件数は多く、駅別で見ると近い範囲で公開されている傾向にある。
〇お客様向けのページよりもオーナー向け、既に住んでいる入居者向けに作られたページの方が多い。
⇒管理会社にとって最大の顧客は「オーナー」。オーナーから物件管理を任せられているので、入居者のトラブル対応も行わざるを得ない。
掲載している他の不動産会社に似たような会社が該当しなければ、そこが管理会社である可能性が高いです。
④-E Googleマップのストリートビューで「店舗の外観」をチェックする

管理会社の特定方法、最後に少し変化球を。
何社かその物件を掲載している不動産会社を見つけたら、
Googleマップのストリートビューを活用して店舗の外観イメージを確認してみるのも良いでしょう。
一般的に仲介メインの不動産会社は集客力を上げるために店舗の外観にもこだわっています。

親しみやすく、お客さんがふらっと立ち寄れるようなイメージを持ってもらえるよう工夫してまっせ。
反対に管理メインの不動産会社は外観にそこまで意識を向けていない事が多いです。

むしろ管理業務が忙しいから飛び込み客とか勘弁!
っていう会社もあるくらいですねえ。
ここはアナタの主観に頼っても良い部分です。
外観を見て何となく入りにくい印象を受けたなら、少なくとも仲介をメインにしている不動産会社ではない可能性が高いです。
(まあ最近は店舗を持たずにWEB集客だけする賃貸仲介会社も増えてきているんですけど、今回はノータッチで。)
⑤全く特定出来なければ諦めて下さい
上記①~④の手法を用いても全く管理会社を特定出来ない事もあります。
探し方が悪いから見つからない訳ではありません。
以下の理由に該当する時は、そもそも一般人が特定すること自体困難です。
★管理会社が一般向けに物件を直接公開していないケース
⇒マジで一切客付しないというスタンスの管理会社は存在します。このケースではいくらネットで探しても管理会社のページ自体がありません。いずれかの仲介会社を通さないと契約出来ませんので諦めましょう。
★管理会社=大量に物件を公開している仲介メインの不動産会社の時で、かつ「取引態様」にも「キャッチコピー」にも管理会社であることを明記していないケース
⇒仲介メインの不動産会社が1戸も管理していないなんて決まりはありません。しかし仲介会社が「取引態様:仲介」でその他の物件と同じように管理物件を公開していたら、特定は困難を極めます。
ふう。管理会社を特定する手順としてはこんなものです。
もちろん上記には推察での手法も紹介していますので、特定した不動産会社が100%管理会社である事を担保する事は出来ません。
でも何か特別なスキルが必要な訳ではありませんし、無料ですので試してみる価値はあるのではないでしょうか。
折角だし実際の公開物件から管理会社を特定してみる?

手法を説明したんだからちゃんと実践編も紹介しないと、と考えたのですが・・・。

「ネットで住みたい部屋を決めているなら仲介会社で契約するより管理会社で契約した方が良い」という内容に嘘偽りはないです。

しかし今回の手法を実践編として紹介すると、
「実在する仲介会社を無駄に晒してしまうリスク」があると判断しましたので、記事内で記載する事は断念しました。
そんな影響力を与えられるようなサイトでもないのに、チキンですみません。
でも私のスタンスはあくまで中立です。
不動産会社の業態や傾向について触れて解説する事で、皆さんの「衣食住」の「住」に関するサポートが出来れば良いと考えている一方、特定の不動産会社に不利益が生じるかもしれないような内容は書けないのです。
・・・しかし。
記事内で書かなければ良いだけで、個人間でのやり取りなら問題ないという解釈ではあります。

私が直接お調べしてみて、ここが管理会社っぽいな~と思った不動産会社のページを返信致します。
また他の記事でも書いていますが、私は現在不動産会社に所属していませんので、どこかに偏った返答は致しません。
仮に調べても分からなければ「ごめんなさい、無理でした」と正直に敗北を認めますのでご安心下さい。
以上です!また次の記事でお会いできるのを楽しみにしております。
では。
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