【ポータルサイト】物件の条件をめっちゃ絞って検索している人は要注意です。

豆知識

こんにちは。青二才と申します。

〇簡単なプロフィール

マグロの赤身が大好きなアラサーの一般男性。不動産テック関連の仕事に約10年間従事。宅建士免許保有。

今までに様々な業態の不動産会社500社以上とお付き合いさせて頂きました。

今の体温計って10秒前後で測れるんですね。子供の頃に使っていたやつだと1分以上掛かっていたので少し驚きました。

突然ですが、アナタはポータルサイトを利用したことがありますか?

有名どころだと「スーモ」「ホームズ」「アットホーム」辺りですね。

我々消費者は無料でそれらのポータルサイトに掲載された不動産情報を閲覧することが出来ますので、賃貸売買問わず使わない手はないサービスです。

また不動産会社目線では「お金を払って物件情報を掲載し、契約に向けた見込み顧客を獲得したい」という考えの元で利用するサービスと言えます。

青二才
青二才

私も過去の記事内容で何度か触れたことがあるサイトですね。

現状では最も気軽に不動産情報との接点が作れる手段になっています。

参考記事

さて。どうせポータルサイトを活用するなら、いかに無料と言えども自分の希望条件にピッタリと合う物件を探したいですよね?

今はどのポータルサイトでも

〇市区群・沿線別での検索

〇物件の基本的な条件での検索(家賃・価格・築年月・最寄り駅からの距離など)

〇物件のより詳細な条件での検索(エアコン付・ペット可・LDK15帖以上・床暖房など)

など、より具体的な項目にチェックを入れる事で「自分が理想と考えている物件」まで最短距離で到達できるようになっています。

しかしあえて言いましょう。

青二才
青二才

ポータルサイトを上手に活用したいなら

「検索条件を甘めに設定しておいた方がメリット多い」です。

この辺りは利用者の性格や好みにも関わってくる分野なので、100%私が正しいとまでは言いません。

しかし実際にポータルサイトにお金を払って利用している不動産会社側の視点も加味しながら上記の理由を記載していきますので、折角ですし最後まで読んでみて下さい!

①完璧に理想の条件に合致する物件なんて存在しないから

まずはこの理由が挙げられます。

大前提ですが現実的に実現可能な「理想条件の物件」を思い浮かべる事自体、普通の人には難しいはずなのです。

実際の検索画面です。希望条件にチェックを入れる事が出来る仕様。  出典:https://suumo.jp/

考えてもみて下さい。

普通の人
普通の人

東京23区に住みたいけど予算はそこまで出せないから足立区辺りで。

中古でOKなので4,000万円前後で70㎡くらいのマンションを探そう。

駅までの距離と築年月は探しながら微調整で良いかな。

あと細かいところはその場で対応していこう。

・・・初めからここまで明確に「自分の理想」を思い描いて物件探しを実行出来る人が、

果たして存在しているでしょうか?(いや、いない)

残念ながらこのレベルまで具体的に想定できる人はもう素人ではありません。

住みたいエリアを明確に選定するのも。

自らの予算額をシミュレーションしておくのも。

そのエリアの相場感を把握して現実的な選択肢を探るのも。

青二才
青二才

ある程度「知っている人」でないと想像すること自体ハードルが高いんです。

なので理想の物件を探すまでの近道は、

「自分の現実的な理想物件の条件を知るために、たくさんの物件情報を見て学ぶこと」

と言えます。

急がば回れなんてたまに言いますけど、流石は先人の知恵って感じがしますね。

今回の記事のポイント①

ポータルサイトではいきなり検索条件を絞るのではなく、公開されているたくさんの物件情報を見て自分が理想としている物件の条件を知るところから始めましょう。

「中古マンションでも徒歩10分以内だと70㎡以上は手が出しにくいな・・・」

「希望エリアから1駅ずらすだけで同じくらいの条件の新築戸建が●●●万円も違ってくるのか!急行止まらない駅にはなってしまうけど・・・」

などと、調べていくうちに自分の予算額に合う理想の物件の条件が定まっていく事でしょう。

実際に物件の検索条件を絞り込むのは、もう少し先延ばしにして良いのです。

青二才
青二才

なおポータルサイトに掲載されている物件価格はまだ未確定のものだという事も忘れずに。

中にはプロが見ても「高過ぎだろ!」と感じるような物件も紛れています。

1つの物件だけで相場を把握しようとするのではなく、ちゃんと複数の物件を見てざっくりとした相場感を身に付けていくのが理想ですね。

②公開されている物件情報は意外とテキトーだから

誤ったら謝るだけではダメなんじゃあないかな。

そして最も恐ろしい理由がこれ。

なぜかポータルサイトに出ている情報=正しいもの

という認識を持っている方もいらっしゃるようですが、

全くそんな事はありません。

青二才
青二才

正確には「細部まで一つもミスや抜け漏れがない物件の方が少ないくらい」という表現が正しいですね。

その理由を一つずつ紐解いて解説していきしょう。

【1】物件情報を入力しているのは誰?

まず「ポータルサイトに物件情報を掲載しているのは誰か?」

という話から。

冒頭でもお伝えしましたが、ポータルサイトは不動産会社がお金を払って利用するサービスです。

となれば物件情報を入力するのは「その不動産会社で働くスタッフ」以外いません。

スタッフの誰かが、ポータルサイトへ物件情報の入力作業を行っているのです。

【2】スタッフのうち、どんな人が入力業務を担当する?

ここではポータルサイトへの公開物件数が100件を超える売買の仲介会社(以下A社)を例に挙げます。

A社はお客さんを集めて物件を紹介し、契約を成立させる事で仲介手数料などの売上を獲得しています。

そのお客さんを集めるために、ポータルサイトやホームページには常に最新の物件情報をたくさん収集しておく必要があります。

そして収集した物件情報をポータルサイト毎に用意されているフォーマットに入力していき、晴れて物件情報が公開される事となります。

青二才
青二才

ではこの入力作業、どんな人が担当する傾向にあるでしょうか?

やはり物件の事を知っている営業マンでしょうか?

・・・いいえ。営業マンは物件を売ることが最優先テーマです。

入力作業に時間を取られてしまっては本末大転倒。

しかもぶっちゃけ営業マンですら、A社のような客付仲介会社であれば物件の細部まで知らないまま紹介してくる事もあります。

となると必然的に入力作業を行うのは「事務員さん」になります。

あるいはまだ営業としては戦力にならない「新人さん」とかも該当しますね。

いずれにせよ不動産業界や物件についての知識がほとんど無い方を含みます。

要するに物件情報の入力は単純作業として行われている事が多いのです。

【3】事務員さんは何を参考にして物件情報を入力している?

A社のような仲介会社は

「他社がレインズなどの業者間ネットワークに公開している共有物件」

の中から掲載する物件を選定し、仲介物件として公開するのが主流となります。

したがって公開している物件=細部まで知っている物件という訳ではありません。

青二才
青二才

逆に言えばそこまで細かく把握していなくても物件情報の公開までは出来るって事ですね。

じゃあ事務員さんは何を参考にして情報の入力をしているのでしょう?

爆速で答えます。レインズなどのサイトに公開されている物件概要や図面を参考にしています。

その物件を直接見に行ったり、自分で事細かに調べたりなんてしていません。

そんな事していたら日々の入力業務が終わりませんよ。なのでサボっている訳でもないのです。

よってここで以下のミスが発生する可能性があります。

≪1≫事務員さんの確認不足で登録内容に不備が生じる

≪2≫元付会社の登録内容に不備があり、事務員さんはノーミスでも登録内容に不備が生じる

こういったミスは大小の違いはあれど日常的に発生しています。

【4】そんな状態で検索条件を絞り過ぎるとどうなるのか・・・?

不動産会社側の視点で考えた時に物件情報が意外にもテキトーになってしまう流れは上記の通りです。

では我々一般のお客さんが「検索条件を絞り込み過ぎるとどうなるのか」にも触れていきましょう。

特に問題なのは「こだわり条件」に多くのチェックを付けてしまう事です。

こだわり条件検索ってこういうやつです。 出典:https://suumo.jp/

別に特段おかしな項目にチェックを入れているとは思えませんよね。

私も本来ならこれくらいの条件は普通に絞って良いと思います。

青二才
青二才

しかしこのこだわり条件のチェック項目、不動産会社の入力ミスが最も起きやすい項目なのです。

事務員さん目線では物件の概要に関わる部分は集中している一方で、こういった物件ごとの細部になると手を抜いてしまう人が多いんですよ。

なぜならこだわり条件の入力は不動産会社側もチェックを入れるだけになる事が多いから。

これ意外と知られていない情報です。人間が行っている作業だからこそ集中が続かない箇所が出てしまうんですよね。

なので例えば画像のように条件を絞った場合、

「温水洗浄便座がない物件」は検索結果から弾かれてしまうのですが、

実際には「温水洗浄便座が付いているというチェックがされていない物件」が弾かれている事になるのです。

このように検索条件を細部まで絞り過ぎると、本来なら目にするはずの条件の物件を見落としてしまう事にも繋がりかねないのです。

今回の記事のポイント②

不動産会社が公開している物件情報は結構テキトーなので、希望する条件の物件が少ないと感じたら妥協出来ない条件があったとしても、検索条件を緩めて探してみましょう。

今まで弾かれていた物件の中にアナタが気に入る条件の物件が紛れている可能性があります。

今回のまとめ

無料のポータルサイトを急がば回れの精神で、より効率的に使っていきましょう!

さて今回の記事では

「検索条件を厳しく絞って検索していると損する事がありますよ」

という内容について二つの視点からまとめさせて頂きました。

1つ目は「現実的な範囲で自分の理想としている物件の条件を見つけるために、最初のうちは検索条件を緩めて多くの物件を見て相場感を養いましょう」といった角度から。

2つ目は「不動産会社が公開している物件情報はミスも多いから信用し過ぎないように。特にこだわり条件で絞り過ぎると出会うべき物件に出会えない悲劇が起きるかもしれませんよ」といった角度から。

青二才
青二才

もちろんある程度慣れてきたら条件を絞って検索した方が効率的です。

その際はこの記事で読んだ内容を頭の片隅にでも置いて頂きながら是非。

個人的には不動産会社の物件情報入力作業にミスが出てしまう事自体どうなんでしょう?とは思うのですが・・・。

客付仲介会社の業態を考えると多少無理してでも物件数を搔き集めないといけないので、どうしても1件1件細部まで丁寧には作業できない都合もあるのでしょうね。

まあそんな理想論をボヤいたところで現実はすぐには変わりませんので、皆様におかれましてはこういった事実を理解してうえで物件探しに取り組んで頂ければと思います。

では、今回はこの辺りで。

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